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快快(ファイファイ)の公演を見てきました

今日、「快快(ファイファイ)」という劇団の演劇を、知り合いの誘いで行ってきました。メンバーに友達がいるということでした。

演目は「shibahama」というもともとある落語の話をベースに「自由気ままにアレンジした」もの。劇団員は概ね僕と同世代らしいく、海外公演なんかも行っているらしく、演劇のことはよく知らないですが、新進気鋭という分野に入るのかと思います。

感想としては、「演劇」というより「イベント」に行ったという感じで、さらに言えば、楽しかったというより、「この人たち楽しんでいるな〜」と・・・。

今回の演目を見ていて「大人の学芸会」に行ってきたという言葉が自分の中でしっくり来ています。


自分たちがやりたいことを好き勝手にやっていて、それでいて「俺達がこんなに好きでやっているんだ。お前達も好きだろう?」というような厚かましさのようなものを感じ、そして、その心にトゲ刺すような感じが、ある種の疎外感と逆接的な心地良さを持たせてくれているようにも思えて、「う〜ん」と唸りつつも、次の公演にはまた足を運んでみたいと思わせるような、麻薬的な危険性があります。

その右脳的で自由な演出は、社会というフレームの中で生きている自分に気づかせてくれていて、「服をきて生活している」ことはあくまで一つの価値観であり、しかし、その価値観という枠から抜け出せない「自分」を突きつけられている様な、戸惑いも感じます。
とすると、日常からの逃避を色濃く提示するこの劇団のカラーは、傍観者に少し背徳的な後ろめたさと心地良さを与えてくれもします。

ただ、惜しむらくは、この「踊り狂う」ようなイベントには、最終的には参加できなければ到達できないカタルシスがあるはずであり、傍観者としてしか存在できないでいる自分にとってはやはり、羨望の眼差しで「大人の学芸会」を見に来ているに留まっている口惜しさがあるようにも思えるのです。

とはいえ、日常の生活から抜け出すことなんてもちろんできないことは分かっているので
、非日常空間を作り出してくれるぶっとんだこの人たちの公演を見に行くということは、まぁ少なくとももう一度くらい足は運ぶと思います。

常連になるか否かは、とりあえず次見て考えます。

 

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